幻の布“アンギン”を使ったおみやげをRE-DESIGNする
雪国デザイン研究会は、津南町農と縄文の体験実習館「なじょもん」とアンギンの保存活動をしている「ならんごしの会」の協力で、学芸員・生産者とデザイナーや一般市民が参加したワークショップをしながら、幻の布「アンギン」を使ったおみやげを考えています。
6/18に行われた第1回のワークショップでは、なじょもんの佐藤信之氏によるアンギンについてのレクチャーとグループワークを行いました。
そして8/27に第2回目となるワークショップを開催。佐藤氏より試作品の製作経緯を説明いただいたあと、アンギンのRE-DESIGNを考えていきました。
値付けをしてみる
まずは試作品を並べて参加者に値付けをしてもらいました。
試作品を吟味しているところです。
同じ製品でも、参加者によって高く付ける人、低く付ける人がいます。それぞれに理由を聞いたところ、高く付けた人は「前回WSで製作に手間がかかっていることを知っているから」という人が多く、逆に低く付けた人は「同種の商品の市場価格にあわせた」という返答でした。
RE-DESIGNワークショップ
色付きの紐で名刺入れのRE-DESIGNをしているところです。
前回のワークショップで、アンギンはタテ糸の色や素材を変えることができるということを学びましたので、革紐や麻紐、化繊の太めの紐などを使ってデザインを考えていきます。生成りのカラムシの素材に2本色つきの紐が入るだけでもずいぶんと雰囲気が変わります。
パッケージのRE-DESIGN
試作品のパッケージデザインを考えています。
あらかじめ用意された数種の商品タグ、ビニール袋、麻紐、リボン、帯状の和紙などを組み合わせてより魅力的な売り方を考えます。ビニールに入れてリボンで絞るか、はたまた素の製品に紐タグをつけるシンプルな見せ方にするか。ちょっとしたことでぐっと雰囲気が変わることを実感。
製品に直接黒い帯を巻くデザイン。カラムシの素材感を感じさせる売り方。
黒い箱に入れるとずいぶんと高級感のある印象になります。箱はその場にあったものを使っているので、ちょっとはみ出してしまっているのはご愛嬌。
こうして製品やパッケージをRE-DESIGNしたあと、最後にもう一度値付けをしてみたところ、5つの試作品すべてで評価額がUP!参加者一同、デザインの「付加価値」を実感するワークショップとなりました。
今後は、この成果をもとに生産者といっしょに製品のRE-DESIGNを検討をしていく予定です。
(つづく)
主催 一般社団法人雪国観光圏
企画運営 雪国デザイン研究会
協力 津南町農と縄文の体験実習館「なじょもん」・ならんごしの会
会場 滝沢印刷伊達工場(十日町市伊達甲1027) TEL(025)758-4122