アートに浸れる宿
空家や廃校を利用した
宿泊とアートが一体となる
大地の芸術祭の宿
[十日町市]
ジェームズ・タレル
「光の館」
米国人の作家、ジェームズ・タレル氏が芸術祭総合ディレクターである北川フラム氏から「瞑想の館」をつくってほしいと依頼されたのが「光の館」が生まれるきっかけとなった。その時北川氏から渡された本が谷崎潤一郎の『陰翳礼讃(いんえいらいさん)』。
光の館にはその影と光の思想がすみずみまで生かされている。屋根がスライドし、開かれた天窓から〝空〟を見ることができる部屋「アウトサイドイン」 室内から外へ空間がゆるやかに繋がってあたかも〝森の中〟にいる感覚に陥る「庭の間」そして夜、光ファイバーにより水中に光が満たされ、湯船に身体を浸すことで〝光〟にさわることが出来る「お風呂」。タレルが意図した「美は物体にあるのではなく、物体と物体との作り出す陰翳のあや、明暗にあると考える」というアプローチを体感できる。昼と夜、東洋と西洋、伝統と近代を対比するとともに融合する空間の中でじっくりと「瞑想」して欲しい。
十日町市上野甲2891
(ナカゴグリーンパーク)
025-761-1090
[十日町市|期間限定]
鞍掛純一+日本大学藝術学部彫刻コース有志
「脱皮する家」
一歩家に入ると床・壁・天井・梁など室内のいたるところを彫りぬいた鑿(のみ)の跡に圧倒される。ここ「脱皮する家」は鞍掛純一+日本大学芸藝学部彫刻コース有志が、築150年を超える豪雪地の木造民家の壁、床、柱など至るところを鑿で掘り抜き作品化したものだ。企画構想から制作、完成まで約2年半、延3,000人が関わったというから驚きである。
「彫る」という手法により、空家をアートとして見事に脱皮・再生させた。その床に寝転がると不思議に温かみを感じる。彫った人の熱量なのか、その想いが表出しているかわからないが、滞在する人はきっと家にすっぽり包まれるような感覚に陥るだろう。人の手触りを感じながら、抱かれるように眠りたい。
新潟県十日町市峠776
025-761-7767(「大地の芸術祭の里」総合案内所)
[津南町|期間限定]
秋山郷結東温泉 かたくりの宿
秘境秋山郷の廃校になった小学校をリノベーションした宿。教室のあった場所は和室に、校長室はなんと温泉が出るお風呂になった。学校だった頃の面影を残す体育館やグラウンドはスポーツ、勉強会、音楽会など多目的にも利用できる。体育館では芸術祭作品の原倫太郎+原游の作品「妻有双六」を鑑賞することも可能だ。お米、野菜、山菜、きのこ等地元の食材を使った料理も人気の一つ。
新潟県中魚沼郡津南町結東子450-1
025-761-5205
[十日町市|期間限定]
うぶすなの家
築100年を迎える茅葺古民家を改装した「うぶすなの家」は、地元のお母さんたちが育てた野菜で作る日替わりの小鉢と、シェフの監修によるメイン料理が自慢。この家は1924年築の越後中門造りの茅葺き民家を「やきもの」で再生した作品。1階には、日本を代表する陶芸家たちが手掛けたいろり、かまど、洗面台、風呂、そして地元の食材を使った料理を陶芸家の器で提供する作品兼レストラン。2階は3つの茶室から成るやきものの展示空間。温もりのあるやきものと茅葺民家、集落の女衆たちの溌剌とした笑顔とおしゃべりが旅行者を温かく迎える。食事だけの利用も可能。
新潟県十日町市東下組3110
025-761-7767(「大地の芸術祭の里」総合案内所)
[十日町市|期間限定]
マリーナ・アブラモヴィッチ
「夢の家」
「夢の家」は、旧ユーゴスラビア出身の作家マリーナ・アブラモヴィッチの作品として、築100年を超える家を改修して2000年につくられた。「夢の家」の寝室は赤・青・紫・緑 と4色の部屋があり、部屋と同じ色の夢をみるためのスーツを着て、黒曜石の枕の「夢をみるためのベッド」で鉱物から発せられる自然のエネルギーを感じながら一晩を過ごす。翌朝、見た夢を『夢の本』に書き綴り、「夢の家」のプロジェクトに参加するという、「眠る」行為自体が作品となるものだ。
新潟県十日町市松之山湯本643
025-761-7767
(「大地の芸術祭の里」総合案内所)
[注意]
宿泊可能な期間は芸術祭案内所にお問合せください。
「大地の芸術祭の里」総合案内所
新潟県十日町市本町6-1,71-2
越後妻有里山現代美術館 MonET
025-761-7767
info@tsumari-artfield.com
https://www.echigo-tsumari.jp