Chill Out 植物と共生するくらし
我々の先祖は古くから自然と共生し、自然とともに暮らしてきた。現在、SDGsやサスティナビリティが叫ばれるが、この地に住む人々は縄文時代からそれを実践してきた。津南町の農と縄文の体験実習館「なじょもん」を訪ねて、苗場山麓ジオパーク推進室専門員で、植物研究家でもある中沢英正さんに、人はどのように植物を活用してきたかを伺った。
「縄文時代から人は植物を活用してきました。今でも標高200〜800mのところに津南の人々は生活していますが、この範囲には一番多くの植物が生えています。」「生活の全てを自然の恵みから得ていました。だから、乱獲などせず、自然と共生する知恵が育まれたのでしょう」同じ植物でも、場所により建材や、道具作りの材料、薬と使い分けたり、道具の機能に合うような特性を持つ植物を選んで使い分けてきたという。
「最近、植物が異常に多く花を咲かせたり、実を多くつけたりしている。これは地球環境の急速な変化の中、種を残そうという植物の本能なのでしょうか?それくらい地球の環境変化が速い。」と語る中沢さん。わたしたちは、今あらためて自然と共生した先人たちに学ぶ必要があるのではないでしょうか。
中沢 英正さん
(苗場山麓ジオパーク推進室専門員/植物研究家)
聞き手 滝沢 重雄(雪国観光圏ブランドワーキンググループ)
イラスト 中沢 英正 氏
参考文献
「苗場山麓 豊かな自然と暮らし」苗場山麓ジオパーク振興協議会
「苗場山麓植物民族事典」苗場山麓ジオパーク振興協議会