100年後も雪国であるために【私たちの目指すこと】

作成: 日時: 2020年7月30日
知りたい 行きたい

DMOという言葉を耳にしたことはありますか。
観光を活用して地域を元気にするための組織のことです。その活動の目的は「観光地域づくり」です。観光地づくり、ではありません。たった一文字の違いですが、その意味は大きく異なります。雪国観光圏は、DMOなんていう言葉がなかった頃から、観光地域づくりを目指して活動してきました。一昨年には先駆的な取り組みが評価されて、ジャパンツーリズムアワード大賞も受賞しました。このように全国的に評価される雪国観光圏ですが、その実態は個がネットワークした活動が主です。しかもボランタリーで動く部分も少なくありません。
直接的なメリットもないのに。なぜでしょう?
その原動力は、地域をよくしたいという想いです。なかなか未来が見通せない今だからこそ、雪国という言葉に「希望」を感じる人たちが、ゆるやかにつながって活動している。それが雪国観光圏です。そんな活動の一端を知ってもらうために、雪国に関わる人たちの言葉を集めました。ひとり一人の言が、葉となり、いずれ大きな森になることを願って。

100年後も雪国であるために【私たちの目指すこと】 この記事
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雪国観光圏代表理事/株式会社いせん(湯沢町)
井口 智裕

世界各国には宿泊施設のグレードを星などで表す制度がありますが、当時国内にはまだありませんでした。品質を比較する仕組みもないのに、海外PR一辺倒の自治体や観光協会の在り方に疑問を感じ、今から10年前に雪国観光圏のメンバーとニュージーランドに視察に行き、そこで学んだ「お客様への情報提供と宿泊施設の品質向上を両輪で回す」という着想で始まったのがサクラクオリティです。雪国観光圏がモデルとなって始まったサクラクオリティは、いまでは全国で1,000以上の宿泊施設で導入が進み、国内では唯一の観光品質認証になりました。

 

雪国観光圏スノーカントリートレイルワーキンググループ座長/
株式会社旅館たにがわ・別邸仙寿庵(みなかみ町)
久保 英弘

およそ8年前、「郷と郷をつなぎ、人と人がつながり、未来を紡ぐ」という理念の下に、3県7市町村を跨ぐかつてないトレイルコースの構想が生まれました。発案者の小橋さんは残念ながら故人となられましたが、その遺志を継ぎ完成したのがスノーカントリートレイルです。全長307kmのコースは様々な温泉、文化遺産、そして雄大な自然を繋ぎ、地元の人々と交流することによって生まれる旅の楽しさを味わってもらうことを目指して選定しました。私たちが作ったのはただの道ではありません。道のあるところには人が集まり、人の集まるところには活気が生まれます。この道を守ることは、そこにある暮らし−雪国ならではの文化があり生活−を守ることでもあるのです。100年後も続く雪国であるように、これからもスノーカントリートレイルをよろしくお願いいたします。

 

雪国観光圏食のワーキンググループ座長/自遊人/里山十帖(南魚沼市)
岩佐 十良

「雪国A級グルメ」プロジェクトは2010年にスタートしました。当時はB級グルメが大ブーム。全国でB級グルメによる町おこしが行われていました。でも安くて旨いB級グルメの多くは輸入小麦粉によるもの。一方、この「雪国」には輸入小麦粉による名物料理はなく、地域の風土・文化・歴史の中で育まれてきた「土地の味」が数多く残っていました。米、味噌、酒はもちろん、様々な保存食、発酵食品。お菓子といえば「煎餅」、お茶請けといえば「漬物」。そこで暮らす人にとっては「地味」ですが、よく味わってみれば「滋味」。旅する人には唯一無二の味です。そんな味を「永久」に残そう、と始まったのが「雪国A級グルメ」。現在ではその考え方が全国に伝播し、各地で「A級グルメ」プロジェクトが始まっています。

 

この豊かな雪国を世界へ、そして、次の世代へ伝えたい。そんな仲間を募っています。地域にお住まいの方でも、そうでない方
でも歓迎です。まずはお気軽に事務局へお問い合せください。

一般社団法人雪国観光圏 事務局
新潟県南魚沼郡湯沢町大字湯沢2431−1
TEL:025−785−5222 MAIL:info@snow-country.jp