ひとり、旅へ

作成: 日時: 2020年4月2日
行きたい 食べたい

国内旅行でひとり旅が増えているという。誰かと予定を調整する必要もないし、思い立ったら旅に出るという気軽さがいいのかもしれない。神経をすり減らす日常から、ひととき脱出したいのかもしれない。ひとり旅に求めるものは人それぞれちょっとずつ違うようだ。ある人は、ひとりになる時間が欲しいと願い、その逆に旅先での新たな出会いを楽しみにしている人もいるだろう。

そこで今回の特集では、3つの切り口でひとり旅を紹介することにした。雪国観光圏の観光協会メンバーと「雪と旅」編集チームが共同して選りすぐった、おすすめの過ごし方を紹介しよう。

 

1. 自分と向き合う旅

ひとつめは、「自分と向き合う旅」。忙しい日常から抜け出して、自分のペースでゆっくり過ごしながら、心身ともにリフレッシュして欲しい。

早朝魚沼盆地を見下ろす高台に上がって雲海を眺めた。ふわふわの雲のじゅうたんが目の前に広がる幻想的なシーンに、朝の冷気とも相まって心が洗われていく。

旅をすることほど〝自分とは何か?〟を感じさせてくれる行為はないだろう。普段とは異なる場所や異質な文化に触れることで、否が応にも自分の住んでいる地域や自分の生き方・暮らし方を考えざるを得ないからだ。また一人になることも自分と向き合うには不可欠な行為だ。北極探検で有名なノルウェーの探検家フリチョフ・ナンセンは「人生において、一番大切なことは自己を発見することである。そのために一人きりで静かに考える時間が必要だ。」と語ったという。人には自分と向き合う孤独の時間が必要なのだろう。そう考えると「旅」と「一人」を組み合わせた「一人旅」とは自分と向き合う最高のタッグといえる。

大自然の中で山や森を一人歩くと自然の力に癒されるとともに、自らもリフレッシュしていく気がする。さらに集中して自己を振りりたい人には山里の古刹で坐禅や写経体験なんてのもいいかもしれない。雑念を取り払い、無のスペースを心の中に作ることが大切なのだ。

常に何かとつながっている息苦しさを感じる現代。自分を振りかえる一人旅の時こそ、スマホの電源を切って、孤独と自由を楽しみたい。旅が終わった頃にはカラダもココロも整えられ、生まれ変わった自分にきっと気づくだろう。

 

間の豊かさを味わう

電車に乗って旅している女性のイラスト

目的地だけをあくせく回る旅ではなく、一人旅ではそこへ行く道のりもかみしめるように味わいたい。JR只見線や飯山線といったローカル線にのんびり乗る各駅停車旅もいいものだ。車窓から流れる景色を眺めていると気持ちまでニュートラルになっていく。電車の揺れや時折聞こえる方言も心地よい。徒歩やレンタサイクルで地域をゆっくり回る旅もおススメ。一人旅だからこそできる贅沢な旅の時間の過ごし方だ。

 

心を鎮めるひととき

座禅を組む女性のイラスト

有名な観光地には人が多いものだが、雪国観光圏はまだそれほど混んでいないところも多く、ゆっくりと静かな時間を過ごしたい旅人には最適だ。南魚沼市の古刹「雲洞庵」は戦国時代の上杉家ゆかりのお寺としても有名だ。参道の石畳の下には、一石一字ずつ法華経があり、この石畳を踏みしめてお参りすると、罪業消滅・万福多幸の御利益に預かるという。また「関興寺」「龍澤寺」(いずれも南魚沼市)、「永林寺」(魚沼市)、「嶽林寺」(みなかみ町)などでは坐禅や写経体験も行っている。谷川岳ヒーリングツアー(みなかみ町)もいい。

 

自然と一体になる

森の中を歩く女性のイラスト

大自然の中にいると自分の存在が小さく感じて、些細な悩みなど消し飛んでしまう。湯沢町の苗場ボードウォークは気軽に自然が楽しめる場所だ。住民と観光客がボランティアで作った木の歩道をゆっくり歩くと自然と一体になっていく。山々に囲まれた雪国観光圏の新緑がすがすがしい山や森を歩きながら一人自分との対話をする時間を過ごしたい。

 

例えばこんな過ごし方

 

Inspiration and Comfort TIMELESS YUKIGUNI

TIMELESS YUKIGUNIは、快適な滞在を約束する選ばれた宿です。すべての宿が、この地域の独特の価値を体現しており、雪国の知恵からインスピレーションを得た素晴らしいサービスを提供しています。それぞれの宿は、雪国の知恵を生かし、そのユニークな地域文化を未来に継承します。
訪問者はさまざまなシーンで、過去から学ぶヒントをみつけることができるでしょう。TIMELESS YUKIGUNIは歴史や文化を、現在と未来の快適さに織り込む物語です。まさに、TIMELESS。

 

2. 出会いや交流を楽しむ旅

ふたつめは、「出会いや交流を楽しむ旅」。ひとり旅ならではの自由さをいかして、偶然の出会いを楽しむ。そこにしかない本物の暮らしに出会い、地元住民との会話に癒される。春の雪国に飛び込んで、都市の日常とは異なるゆったりとした時間を感じてみて欲しい。

ちょっと前までは若い女性の一人旅っていうと傷心旅行のようで、周りの人からいぶかしい目で見られることもあった。しかし〝おひとり様〟という言葉が一般化しているように一人でいることが当たり前になった現代。奇異の目で見られる心配もない。それこそ一人だと、周りの人から声を掛けられやすいものだ(良い意味で)。また、自分も一人で心細いし、知り合いもいないので、かえって積極的に見ず知らずの土地の人に声を掛けてしまったりする。

こんな時ほどいわゆる観光スポットではなく、ローカルの人が集まる場所に足を運びたい。きっとローカルの人は旅人が一人だとわかると、気を遣ってあれこれ親切にしてくれるだろう。お茶を出してくれたり、漬物をすすめてくれたり。帰る頃にはお土産まで渡されたり…。彼ら彼女たちの口からほとばしる地元の自慢話は尽きることはなく、ウェブサイトやガイドブックでは決して知ることのできない情報を得ることができる。珍しい食材のことや隠れた名所、地元の昔話まで。

また、偶然の出会いもいいけれど、現地で交流を進める体験プランもあるので参加してはどうだろう。そういったツアーには一人の旅行者の参加も多く、一人旅同士で意気投合するなんてこともあるかもしれない。旅先で知り合ったたくさんの笑顔は旅の思い出となって、帰った後も時折胸の奥をほんのり温かくする。

 

例えばこんな過ごし方

 

雪国ガストロノミーツアー

山に入り、食材を活かす知恵に触れ、そして五感で味わう。土の手触りと洗練がミックスされた雪国ガストロノミーツアーを通じて、本物の自然と文化に出会う。東京からわずか70分のショートトリップ。そこで出会うのは、日常とは異なる暮らしや文化。ふだんの自分から離れた異日常への旅がここにあります。

 

雪国の人と出会う

 

専属ガイド付き十日町の居酒屋巡りツアー

新潟県十日町市の隠れた居酒屋やバーを飲み歩き!美味しい料理を楽しみながら、ローカルガイドからネットや本には載らない楽しい耳寄りな話を聞いたり、お店の人や偶然一緒に参加するゲストと仲良くなったり、楽しみは盛りだくさん!

 

農家民宿 茅屋や(かやや)でジビエ料理を楽しむ

山の中にひっそりと建つ茅葺きの民宿。女将さんが狩猟の資格を持ち、ジビエ料理が楽しめる。狩りの話を聞きながら雪国の自然や動物の不思議を聞くとことができるかも。畑や田んぼでの農業体験、山の中での自然観察、豪雪の雪国体験など体験プランもある。要予約でランチも営業。

 

たくみの里

みなかみ町の「たくみの里」では暮らしのなかから生まれた昔ながらの手づくりの技を学べる様々な体験教室を開催している。陶芸、木工、ドライフラワーや草木染などを自分の趣味に合わせて学ぶことができる。作りながら店主や参加者とも話が弾む。

 

 

雪国の文化と出会う

 

土間クッキング

ryugon(南魚沼市)の山門をくぐった雁木内にあるのが“土間スペース”。宿泊者対象に地元のおばちゃんと地元の食材を利用した郷土料理作りが楽しめる。作った料理を食べながらの会話も楽しい。

 

名物ガイドと行くお手軽山菜採り

地元の名物ガイドと行く雪国の春の風物詩“山菜取り”。雪のおかげでアクが少ない山菜をガイドの案内で収穫体験。お昼は採った山菜をてんぷらやおそばでいただきます。山菜の料理ポイントも教えてくれる!4月18日~6月30日まで開催。

 

南魚沼市観光ガイドの会による天地人ガイドツアー

南魚沼市を訪れたお客様に、歴史・文化・自然を正しく楽しく理解していただき、観光の発展に寄与する目的で設立された南魚沼市観光ガイドの会。「天地人ガイドの会」の愛称で親しまれています。地元ボランティアガイドによる史跡・観光ガイドは7コース。お一人様でも参加できる。

 

 

雪国の暮らしと出会う

 

つむぎ通り軽トラ市

5月〜11月の第1日曜日に南魚沼市塩沢駅前のつむぎ通りで開催される。軽トラ50台の上には地元のとれたて農作物やお菓子・織物などの工芸品など盛りだくさん。地元民に交じりながら、地元の食や暮らしを知る。
お問合せ:塩沢商工会(TEL 025-782-1206)

 

六日町温泉朝市

5月3日〜10月25日(日曜日)の毎週日曜日、朝6時から8時に銭淵公園入口駐車場(南魚沼市坂戸)で開催される朝市。温泉宿泊者だけでなく、旅行者、地元民にも大人気で、地元農業生産者と直接触れ合えるこの朝市は、季節の山菜や朝収穫した新鮮野菜、手作りパン、たい焼き、赤飯、花、舞茸などが販売される。
お問合せ:六日町温泉朝市の会(代表 石澤)(TEL 025-783-3292)

 

お気軽にご相談ください。

雪国観光舎が、ご要望にあわせて宿や食事、ガイドや体験プラン選びのお手伝いします。場所は、上越新幹線の越後湯沢駅西口を出てすぐの場所にあり、とっても便利。まずはお気軽にご相談ください。


 

3. 自分へのご褒美の旅

3つめは、「自分へのご褒美の旅」。誰にも気兼ねなく、自分に贅沢をプレゼントしよう。選りすぐりの空間や絶景温泉、食などいつもより少しだけ贅沢な時間を味わって欲しい。

ryugonで食べることができる雪国ガストロノミー 。地元雪国の食材を、一番美味しい旬の季節に素材の美味しさが一番伝わる調理法で提供してくれる。(©︎Tetsuya Ito)

 

子供の頃のようにやりたかったことを、思いっきりやりたい時ってありませんか?幼かった頃は親に言いたいことを言い、欲しいものをねだった記憶があるもの(それらは全部が叶ったわけではなかったが…)。けれど人は成長してくるに従い、自制することを覚えてしまい、いつの間にか自己の本当の欲求にフタをしてしまう。

旅に出た時くらい思いっきりワガママしませんか?

宿についたら温泉で旅の疲れを癒し、部屋に戻り浴衣姿で縁側に座り、ビールの栓を抜く。窓の外の渓流の流れを眺めながら至福の一杯。夕食はその土地の食材をふんだんに使ったフルコース。もちろん食事のお供は地酒だ。給仕をしてくれるスタッフから、食材のこと、料理のこと、そしてこの土地の話などを聞く。料理はその土地の文化が詰まっていることを知り、一層食事が味わい深いものになった。翌朝、朝風呂を浴びた後、おいしい朝食をいただく。出発までは時間があるので、ゆっくり朝寝を楽しむ。

そんなワガママ一杯な贅沢な時間が過ごすことができるのも、一人旅ならでは。思いっきり一人時間を楽しもう。

 

ラグジュアリーにひたる

日本酒と料理のマリアージュを楽しめる玉城屋

酒の宿 玉城屋ではここでしか味わえない「里山キュイジーヌ」に、ソムリエと酒匠の資格を持つオーナーが希少な越後の地酒やワインを一皿ごとにペアリングする。

 

ryugon(南魚沼市)は登録有形文化財にも指定されている豪農の館の面影を残しつつ、現代的な古民家ホテルとして生まれ変わった。

 

別邸 仙寿庵(みなかみ町)は谷川岳にひっそり佇む隠れ家的温泉旅館。全室露天風呂付きで他人を気にすることなく至福の時間を過ごすことができる。川のせせらぎを聞きながらのスパもいい。

 

 

例えばこんな過ごし方

 

Inspiration and Comfort TIMELESS YUKIGUNI

TIMELESS YUKIGUNIは、快適な滞在を約束する選ばれた宿です。すべての宿が、この地域の独特の価値を体現しており、雪国の知恵からインスピレーションを得た素晴らしいサービスを提供しています。それぞれの宿は、雪国の知恵を生かし、そのユニークな地域文化を未来に継承します。
訪問者はさまざまなシーンで、過去から学ぶヒントをみつけることができるでしょう。TIMELESS YUKIGUNIは歴史や文化を、現在と未来の快適さに織り込む物語です。まさに、TIMELESS。

 

絶景風呂を堪能する

里山十帖(南魚沼市)の湯処「天の川」からは標高2,000メートル前後の上信越国境の山々の絶景が望める。特に山に雪が残る春と初冬、そして満天の星空と天の川の時期が見どころ。

 


秘境秋山郷の再奥地にある秋山郷 雄川閣(栄村)は中津川のせせらぎを聞きながら自然と一体になれる温泉。河原の石を積み上げて露天風呂を作ることも。

 

まつだい芝峠温泉 雲海(十日町市)は雲海を眺める絶景露天風呂が有名。眼下に雲海を臨む朝風呂で心も体もリフレッシュ。

 

雪国の酒を味わう

苗場酒造(津南町)は日本百名山「苗場山」の伏流水を仕込み水とし、100年以上の長きに渡り飲み愛されてきた「地酒蔵」。酒蔵見学も可能だ(要予約)。

 

越後湯沢駅のぽんしゅ館(湯沢町)は地酒王国新潟の全酒蔵の日本酒を試飲できる。

 

魚沼の里(南魚沼市)にある雪室は銘酒“八海山”の雪室貯蔵を見学できる。館内には焼酎貯蔵庫やカフェ、売店、キッチン雑貨店などがあり、雪国の暮らしと食文化に触れることができる。

 

お気軽にご相談ください。

雪国観光舎が、ご要望にあわせて宿や食事、ガイドや体験プラン選びのお手伝いします。場所は、上越新幹線の越後湯沢駅西口を出てすぐの場所にあり、とっても便利。まずはお気軽にご相談ください。