【雪国ガストロノミーの楽しみ方】採って、作って、食べる 〜山菜を採る編〜
雪国の春は格別だ。山菜を採りに山に入ると、いつもと違った空気につつまれて身も心もすっきりしている自分に気づく。ダイニングでは、さっき採ったばかりの山の恵みをシェフが洗練された料理として魅せてくれる。ふだんの自分とは遠く離れて、採って、作って、食べる。地の恵みを五感で感じる旅をご案内します。
採って、作って、食べる 〜山菜を採る編〜 この記事
採って、作って、食べる 〜山菜料理を作る編〜 こちらへ
採って、作って、食べる 〜山菜を食べる編〜 こちらへ
春の香りに包まれて、心地良く
長い雪國の冬時間も、そろそろ終わり。雪の下でゆっくりと育まれたいのちが芽吹く、春がやってきた。旬の妙味を求めて案内人とともに、山に入ってみよう。ふきのとう、こごみ、たらの芽、わらび、ぜんまい…雪どけした場所から顔を出す、山菜の楚々としたたたずまい。それらを発見しつつ、ひとつひとつ手で収穫していくと、夢中になって日々の雑事も頭の中からすっぽりとどこかにいってしまう。うららかな春の香りに包まれて、嬉しくなってくれぐれも全て摘んでしまわないように。里山の妖精が背後から見ているかもしれないから。
雪解け水に育まれた人気の山菜と出会うことができる、魅力的な雪国の山菜採り。しかし、山菜が取れる場所はネットに載っているものではなく、初心者が闇雲に山に入るのも安全性、地域のルールなどから難しい。
そこで、地域のベテランに案内してもらう山菜ツアーがオススメだ。だれでも安全に山に入って山菜取りが楽しめる。ツアー時期に採れる代表的な山菜はこちら。
ふきのとう[4月〜6月]
春を訪れを告げる代表的な山菜。見た事のある人が一番多いかも。フキの花。
こごみ[4月〜5月]
写真で手に持っている山菜。作る編では、調理写真も掲載中。癖がなく美味しい。
ぜんまい[4月〜5月]
こごみにそっくりな山菜。保存用としてゴザの上で干されている風景が見られる。
ワラビ[4月〜7月]
灰汁が強いので灰汁抜きをして、おひたしや漬物で食べる。サラダに混ぜたりも。
ウルイ[4月下旬〜6月]
山地の草原や林縁に生える。味、香りともに癖がなくしゃきしゃきで美味しい山菜。
たらの芽[4月〜5月]
ほのかな苦みや、もっちりとした食感がとても人気で、山菜の王様とも呼ばれる。
ウド[4月〜6月]
斜傾地に生える上に、掘って根元から採る少しコツのいる高級山菜。香りが良い。
ここでは簡単な説明にとどめるが、ツアーでは案内人からもっと詳しい山菜の話を聞くことができる。さらに、「来年また生えてもらう為に、少し残すんだ」など優しい里山のルールや、地元の方が春を感じる情景など、ここでしか聞けない話も山菜採りの魅力だ。
オススメプラン|山菜ピクニック
温泉街近くの山で気軽に山菜採り体験。ガイドが同行するので、山菜の見分け方なども教えてもらえる。山菜採りで汗をかいたあとは、御楽しみのバーティー。自分で採った山菜を食べる喜びはひとしお。天ぷら、おひたし、油炒め…同じ山菜でも食べ方によって味わいが変わります。釜炊きのご飯や、具だくさんのみそ汁付。詳しくはこちら。お問い合わせは下記旅館へ。
松之山温泉 ひなの宿 ちとせ
日本の原風景と呼ばれる棚田やブナ林、美しい里山の暮らしに囲まれた松之山温泉。日本三大薬湯を厳選掛け流しで楽しめる露店風呂や棚田米・山菜を使った里山料理が楽しめる。
新潟県十日町市松之山湯本49-1
TEL 025-596-2525
HTTP://CHITOSE.TV/
様々な山菜ツアーをこちらでも紹介しています。
雪国観光圏のプレミアムな旅「雪旅」
https://www.scfplus.com/?p=2830
採って、作って、食べる 〜山菜を採る編〜 この記事
採って、作って、食べる 〜山菜料理を作る編〜 こちらへ
採って、作って、食べる 〜山菜を食べる編〜 こちらへ
真白き世界に隠された知恵と出会う”雪旅”
雪国ガストロノミーツーリズム
いろいろな場所を食べ歩くのもいいけれど、ときには目の前の一皿に向き合うのもいい。旅先でおいしいものに出会ったら、食材やそれを育てた人に思いを馳せてみる。風土や文化とつながる食のストーリーが、旅をもっと豊かにすることでしょう。