文豪ゆかりの場所を訪ねて~法師温泉 長寿館編~
弘法大師巡錫の折の発見と伝えられることから、法師乃湯と呼ばれている温泉がある法師温泉。その法師温泉にひっそり佇む長寿館。明治8年に建造された「本館」、明治28年に建造された「法師乃湯」、そして「別館」とも国登録有形文化財に指定されており、訪れる旅人をタイムスリップしたような気持にされてくれる。明治に建てられたそれらの建物は昭和初期でも十分古く、その趣に魅かれて多くの文人が訪れた。
ここを訪れた文人・歌人は与謝野晶子、直木三十五、川端康成、内村直也、中西悟堂 そして若山牧水など。昭和6年9月の上越線の開通により更に増えたそうだ。
また、館内のいたるところには文人たちが残した書が展示されている。NHKの朝のドラマ「花子とアン」の葉山連子として有名で、大正三美人の一人とうたわれた柳原白蓮の書も残されている。
鹿鳴館風のアーチ型をした「法師乃湯」の窓の外にも「妻の背を洗す夫あり 法師の湯」という内村直也の碑も。法師の湯は今は混浴だが真ん中に仕切りがあり男女別々だった頃もあったそうだ。現在は混浴はちょっと、という女性のために夜の一部の時間は女性専用になる。
法師温泉 長寿館
群馬県利根郡みなかみ町永井650
TEL:0278-66-0005
http://www.houshi-onsen.jp/